大学発スタートアッププラットフォーム「GTIE」に所属する 教授・起業支援人材向けにワークショップ形式の研修を実施しました
「あらゆる課題は、人で解決する。」をコーポレートステートメントとするアクシスコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長 COO:伊藤 文隆)は、当社の連携先である大学発スタートアップエコシステムを運営するプラットフォーム「Greater Tokyo Innovation Ecosystem(以下、GTIE)」に所属する大学教員、起業支援人材向けに、ワークショップ形式の研修「GAPファンド*申請前に必要な基礎知識~ビジネスモデルキャンバス編~」を開催しました。
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GTIEは、東京大学、東京科学大学、早稲田大学を主幹機関とし、「世界を変える大学発スタートアップを育てること」を目的に設立されたプラットフォームです。首都圏の大学をはじめ、地方公共団体、ベンチャーキャピタル(VC)、コーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)、アクセラレーター、民間企業など、多様なステークホルダーが連携し、Greater Tokyo(東京圏)におけるスタートアップエコシステムの形成・強化を目指しています。
本研修では、GTIEに所属する起業を目指す大学教員や、プラットフォームを支える起業支援者を招き、実践型のワークショップを実施。参加者は、ランダムに編成されたチームで交流を深めながら、実践的なワークに取り組みました。コンサルタントは講師として、フレームワークを活用した事業推進の進め方やその活用方法についてレクチャーを行い、各チームに対してアドバイスを提供。自身の経験や専門的視点を生かし、参加者の学びを後押ししました。
当日は4名の大学教員およびGTIE関係者がそれぞれの研究テーマを発表。他の参加者からのフィードバックを通じて、起業活動に役立つヒントを得るとともに、今後取り組むべき課題の整理にもつながる貴重な機会となりました。
*GAPファンド 大学の基礎研究と事業化の間に潜む資金の空白(ギャップ)」を埋めるために、政府が大学や研究者に提供する資金のことを指します。 大学内で進行中の基礎研究が市場に出るまでの事業化の実証を支援する研究費の位置づけであり、特に創業前の段階で技術の実用化を目指す研究者に対して支給されます。
アクシスコンサルティングがワークショップを実施した背景
大学発のスタートアップエコシステムにおいて起業を目指す研究者は、まずGAPファンドの採択を目指すのが一般的です。
しかし、その初期プロセスである申請段階では、市場分析や競合分析、事業計画書の策定方法など、ビジネスに関する基礎的な知識と理解が求められます。そこで、本ワークショップでは、市場から求められる市場調査や事業計画の基本的な考え方について、当社スポットコンサルティングサービス「コンパスシェア」に登録するコンサルタントが講師を務めました。
コンサルタントは、フレームワークを用いた進め方をレクチャーし、参加者が実際に手を動かしながら理解を深める実践的な形式を採用。加えて、各チームに対して個別にフィードバックを行うことで、深い学びと具体的な気づきを得られる機会を提供しました。
研修の内容と当日の様子
研修講師を務めたコンサルタントの桑江様は、ビジネスモデル構築の基本となる「ビジネスモデルキャンバス」について解説し、参加者が情報を整理し、事業化の準備を進めるためのツールとして、その活用方法をレクチャーしました。
その後、参加者は、研究者が発表した研究テーマをもとに、ビジネスモデルキャンバスを実際に埋めていくグループワークに取り組みました。ワークショップを通じて、各チームは研究テーマに対する具体的なアイデアを整理・共有し、事業化に向けた視点を深められました。ワークショップの後半では、桑江様が各チームの成果に対してフィードバックを実施。アイデアの具体化やターゲット設定の重要性について、随時アドバイスを行いました。
最後に、GTIE事務局の小間井 俊輔 東京科学大学特任准教授より、アクシスコンサルティングとのパートナーシップについて紹介があり、大学発スタートアップの成功において、コンサルタントの支援が果たす重要な役割について説明がありました。
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■研修受講者の声(抜粋)
•パートナー企業の選定にあたっては、具体的な企業名を挙げられるレベルまで検討を深める必要があると感じた
•提供価値についても、より具体化していく必要性を再認識した
•ニーズの正確な把握に向けて、関係するステークホルダーからの意見収集をさらに進めることにした
•技術の応用先を検討するにあたり、具体的な製品イメージを設定していきたいと思った
•事業戦略を構築するには、顧客セグメントやパートナー候補をより明確に定める必要があると感じた
開催のまとめ
今回の研修では、参加者が積極的にワークに取り組み、他の研究テーマに対しても関心を持ちながら、活発な意見交換が行われました。ビジネスモデルキャンバスを用いた実践的なフレームワークの活用に加え、参加者同士の横のつながりが生まれる機会となり、スタートアップ創出に向けた視点の共有や相互刺激につながる場となりました。
アクシスコンサルティングでは、引き続き、登録コンサルタントの専門性を生かした支援を提供するとともに、大学発スタートアップの成長を支える取り組みを継続的に推進してまいります。
【開催概要】
イベント名:GAPファンド申請前に必要な基礎知識~ビジネスモデルキャンバス編~
主催:アクシスコンサルティング株式会社
日時:2025年6月18日(水)午後2時~4時
会場:東京科学大学 田町キャンパス 4階ラウンジ
参加人数:15名